空調ダクト、煙突、各種プラントなどの清掃作業は、高所での作業であるため危険で、労力を要し、また汚れる作業でもあるため、作業者の確保は困難です。また狭い空調ダクトにおいては、作業者が内部に入って清掃すること自体が不可能です。

一方、原子炉圧力容器、圧力制御プールなど、原子力施設内にある多数の貯水施設においては、水中での清掃作業が必要とされています。しかし、作業者の放射線被爆や作業の際に水質が汚濁して汚染が拡大する懸念から、人手による水中作業は大変困難です。

吸着自走式清掃ロボットは、気中や水中に在る構造物の表面に真空吸盤を利用して吸着し、かつその表面に沿って移動することができる、吸引回収機能を備えた吸着自走ロボットです。構造物表面における清掃作業などの作業をリモートコントロールにて行うことができるため、労力が低減されるとともに安全性が向上し、また環境汚染防止にも寄与することができます。